モロッコのハマム
ハマムは、日本でいう温泉文化のように、モロッコの大衆に根付く文化です。たいてい、友人や家族と一緒に行き、おしゃべりや交流を深め、体を互いにこすり合います。老いも若きも、男子も女子も、週1回は公衆ハマムに行き、角質をふやかしながら、友人からゴシップネタを拾い集め、心も体もスッキリ。2-3時間をそこで過ごします。たくさん働いてとっても疲れ、体がカッチカチにこったとき、風邪をひいたとき、ハマムは体を楽にしてくれます。
ホテルやリヤドのハマム
システムは、リヤドやホテルによって様々です。熱く温められた台の上に寝転び、お湯を時々かけてもらって待つことしばらく。そして、サボンノワールを塗ってもらい、垢すりが始まります(ゴマージュgommage)。その後、ガスール(ghassoul)を塗ってもらい、皮膚に浸透させます。ガスールをきれいに洗い流したら、マッサージルームで至福のひと時が続きます。
公衆ハマム
勇気を出して公衆ハマムに行き、モロッコ文化に体当たりしてみるのも、モロッコ旅行上級者にはいいのではないでしょうか。
ハマムは男女別々に入ります。ハマムで最初の部屋は脱衣所です。バスケットに所持品や脱いだ服(ショーツだけは履いていてくださいね)を入れて置いておきます(スタッフが預かってくれるところもあります)。入口のところでサボンノワール(黒オリーブのジェル状石鹸)やあかすり用のミトンが購入できます。スーパーマーケットなどで購入しておくほうが、安くすみます。もしも、ハマムに一人で行った場合には、スタッフに頼めば、体をこすってもらえます。
脱衣所の奥には、湯気でいっぱいになったドーム型の天井をもつタイル張りの部屋があります。3つの部屋に分かれていて、奥の部屋は超熱い部屋、真ん中が中間の温度にコントロールされています。
自分のスペースを確保したら、きれいに洗い流し、自分のハマム専用マットレスを奥の部屋で広げ、10分くらい温まったら、その後は真ん中の部屋へ。まずは、バケツに熱いお湯と水を別々に組み、自分のスペースまで運んで、適温のお湯を自分で作ります。サボンノワールを体に塗って、角質がふやけるのをながいこと待った後、サボンノワールを洗い流したら、いざ、垢すりタイムです。
友達にやってもらうか、スタッフにお願いするか。マットの上に仰向けになり、ゴシゴシ ゴシ。大量の垢がそぎ落とされます。肌が弱い人は、あまり強く肌こすられないように気を付けましょう。片面が終わったら、うつ伏せに。これで頭の天辺から足の爪先までピッカピカ。
その後は、さらに床で寝ころんで休むも良し。家に帰るときには、体はスベスベ、ピッカピカ。