モロッコのラマダン準備

モロッコのラマダン準備

ラマダンの1ヵ月間、イスラム教徒は夜明けから日が沈むまで、飲食、喫煙、薬物摂取、そして性行為を行わないようにセルフコントロールに努めます。ラマダン中には、クルアーンを祈り唱え、自身の神との関係を見つめ、内省を深めるときでもあります。

ラマダン月の前の月(イスラム暦でSha’banと呼ばれる)、モロッコの女性たちは、ラマダンを迎えるために特別な買い物をし、伝統的な料理を作り、食材を冷蔵庫に蓄え、家の大掃除をします。

Shopping, shopping, shopping” ラマダンが近くなると、モロッコ女性は近くのスークで伝統的な料理を作るために買い物にでかけます。ハリラやひよこ豆のスープを飲むための皿や木製のスプーンを新調したり、ラマダン中の食べ物やお菓子(断食明けの最初の食事は特にイフタールと呼ばれます)を作るため、たくさんのゴマ、アーモンド、シナモン、様々なスパイス、ナッツ、デイツなどを買い求めます。chebakia (チェバキア)やsellou(セルロウ)は、代表的なイフタールです。チェバキアはゴマ、バター、シナモン、オレンジフラワーウォーター、サフラン、蜂蜜、酢を使います。材料を混ぜ合わせ、成型したら油で揚げたっぷりの蜂蜜を付けて仕上るお菓子です。セルロウは、溶かしバターに、全粒粉、粉砂糖、シナモン、マスチック・ガム、塩などを混ぜ合わせ、アーモンド、ゴマ、蜂蜜を加えて作ります。

ラマダンの10日前には、特にメディナでSha’banaと呼ばれるセレモニーがしばしば開催されます。当番の女性は、他の女性友人や親せきを招待しご馳走を振る舞います。ミュージシャンを呼んで、「amdah」または「issawa」という宗教的な聖歌を演奏してもらたりもします。女性たちはセレモニーのために緑色のヘナを手にまといます。