モロッコ世界遺産|メクネス

古都メクネス:歴史と威厳が交差する「モロッコのベルサイユ」

モロッコにある4つの王都の中で、最も落ち着いた品格を漂わせるのが世界遺産・メクネスです。17世紀、アラウィー朝の偉大な君主ムーレイ・イスマイルによって築かれたこの街は、その壮大な建築群から「モロッコのベルサイユ」とも称えられます。

メクネスはフェスから列車や車で約1時間とアクセスが良く、フェスとはまた違った「静かな気品」を感じられる街です。長らく行われていた大規模な修復プロジェクトを経て、ついにその本来の美しさが蘇りました。

エル・マンスール門(Bab Mansour)

「勝利の門」の名を持つ、アフリカでも指折りの美しさを誇る大門です。長年の修復を終え、洗浄された彫刻のディテールと、大理石の柱の輝きが復活しました。夕暮れ時にライトアップされた姿は息を呑む美しさです。 緻密なゼリージュ(タイル細工)と彫刻が全面を覆い、圧倒的な存在感を放ちます。

ムーレイ・イスマイル廟(Mausoleum of Moulay Ismail)

メクネスを築いた英雄、ムーレイ・イスマイルが眠る聖域です。モロッコで数少ない、イスラム教徒以外も入場可能な宗教施設。中庭を抜けた先にある霊廟内は、繊細な漆喰細工とタイル、見事なシャンデリアで飾られ、静寂と神聖な空気に包まれています。

エル・ヘディム広場(Place el-Hedim)

メクネスの街の心臓部であり、マラケシュのジャマ・エル・フナ広場を少しコンパクトに、そして地元密着にしたような活気ある広場です。 門を眺めながらカフェでミントティーを楽しむのが定番。

ヘリ・エス・スアニ(Heri es-Souani)

かつての巨大な穀物倉庫と厩舎の跡地です。数千頭の馬を収容したと言われる巨大なアーチ状の遺構が並びます。分厚い壁のおかげで夏でもひんやりと涼しく、当時の建築技術の高さが伺えます。隣接するアグダル池からの風が心地よいスポットです。

マドラサ・ブー・イナニア

14世紀のマリーン朝時代に建てられた、メクネスに残る唯一の、そして至宝とも言える神学校です。建物中央の中庭を囲む、アトラスシーダー(杉)の彫刻、大理石、ゼリージュ(タイル)の調和が完璧です。中庭を囲む学生たちの寄宿部屋を抜けて屋上に上がると、メクネスのミナレット(光塔)や古い街並みが間近に見渡せます。