「サハラ砂漠の風」体験談 3月 no.10
モロッコ旅行期間:2026年3月12日~23日 (家族旅行)
高校生の息子と夫の家族3人で12日間のモロッコ周遊旅行をしました。海外に行ったことがない息子に日本と全く違う世界を見せたい、また私の長年の夢だった砂漠で星空を仰ぎたいという願いを胸に、日本を出発。3月は地域によっては雨が降ると聞いていましたが、終わってみれば傘の出番が一度もなく、パーフェクトな天候に恵まれました。砂漠に泊まった日は真っ赤な夕陽とプラネタリウムのような星空がみられ、生涯忘れられない思い出となりました。

【今回のルート】カサブランカから時計と逆回りに、マラケシュ→(アトラス山脈の峠を越えて)→ダデス峡谷→トドラ渓谷→ワルザザード→アイドベンハドゥ→メルズーガ(砂漠)→イフラン→ミデルト→フェズ→メクネス・ヴォルビリス→シャウエン→カサブランカ

青の街・シェフシャウエン
砂漠に泊まるツアーを探して
大手旅行会社には砂漠に泊まるツアーが見当たらなかったので候補から外し、他の選択肢を探したところ「サハラ砂漠の風」さんのサイトを見つけました。参加された方たちの体験記を読んで決断、思い切ってキョウコさんに連絡してみました。皆さんが書かれているとおり、キョウコさんのレスポンスは迅速で、いつも的確なアドバイスをくださいました。個人旅行なので、きめ細かくプランを考えていただけたのが非常にありがたかったです。
モロッコ人のガイドさんで良かった!
何よりも、モロッコでの12日間、車でガイドしてくれたハミドさんには心から感謝しています。空港で初めて会った時のステキな笑顔と気さくな印象は最後まで変わらず、まじめで親切な人柄に私たちは大いに支えられました。旅程の大半がラマダン期間だったためハミドさんは早朝から日没まで飲まず食わずの状態でしたが、私がいろいろ質問してもいつも明るく接してくれました。車中でのハミドさんとの会話や、フェズとマラケシュで手配していただいたガイドさんたちと話すことで、モロッコの民族や文化、歴史や政治についてもうかがい知ることができ、たいへん勉強になりました。巷には日本の方がモロッコを旅した体験談や動画がネットにあふれていますが、現地の人しか知り得ないことや考え方に触れることで視野が広がり、旅に深みが増したと感じています。
夕陽に染まるサハラ砂漠
ハイライトは何といっても砂漠でした。メルズーガで別の車に乗り換え、ラクダたちが待つ場所まで移動。ハミドさんとはしばしのお別れです。スーツケースは別便でテントまで運んでもらいました。ここからはジュラバを着たラクダ使いのおじさんに連れられ、サンセットまでの2時間余りをラクダに揺られて砂漠を満喫。オレンジ色に染まる数多の砂丘が地平に広がり、真っ青な空の下、私たちの他に誰もいません。幸い風ひとつなく(カメラに巻いたラップも必要なく)、時間が止まったような、まるで映画の中に入り込んだような感覚に襲われました。この旅で最も心に残る瞬間でした。

テント入口のランプが幻想的な雰囲気を醸し出し、宿泊客を別世界へいざなってくれます。モンゴルのゲルのような頑丈なつくりで、シャワーと水洗トイレがあり、ベッドも大きく快適でした。食事は隣のプレハブハウスで提供され、リアドと遜色ありませんでした。砂漠の真ん中にこのような宿泊施設があるなんてちょっと信じられませんでしたが、ソーラー発電が完備されているのかなと想像。キャンプファイアーも終わり消灯を過ぎた夜半、テントの外に出てみると、頭上に満天の星が!360度ぐるりと広がる星空が私たちを包み込むようでした。防寒着をまとって2時間余り、ベンチチェアに寝ながら星を眺めました。キョウコさんから教えてもらった星空アプリを入れて、お目当ての星にスマホを向けると星座が出てきます。まさしく天然プラネタリウム、夢が叶った夜でした。

赤褐色の風景・カスバ街道
今回の旅行で強く印象に残った景色の一つは、モロッコ南部に広がる赤土の街です。鉄分を含む赤土の土壌で、昔から干し草を混ぜたレンガで家や壁を作っていたそうです。アイトベンハドゥが有名ですが、カスバ街道沿いには、赤褐色で統一された街があちこちにあり、デーツやオリーブ畑の緑とのコントラストが美しい風景が続いていました。


少雨・乾燥の気候が故に長年保たれてきた景観であり、日本のような雨が多い湿潤な気候とは全く違うのだと実感しました。3月のモロッコは寒くも暑くもなく、日差しは強いですがカラっとしているのでとても過ごしやすかったです。(なお車中は助手席に乗っていたので、日焼け対策のスカーフと手袋が役に立ちました。)
宿や食べ物など
今回の旅では8カ所の宿に泊まりました。いずれも定評のある宿を手配していただき、それぞれ趣が異なる点も良かったです。日本の畳文化と違い、土足なので若干不便に感じることがあるかもしれませんが、それを補っても余りあるリアドのステキな中庭や噴水、屋上テラスや室内の調度品・インテリアを楽しみました。

フェズのリアド(中庭)

メルズーガのホテル(ロビー)

アイトベンハドゥ近くのホテル(中庭)
料理はタジン鍋が中心でしたが、想像以上に野菜が多くてヘルシーでした。ただモロッコの食事は全体的に量が多かったです。

ある日の夕食:タジン鍋、ピラフ、アボガドと海老、野菜のサラダ(ナス、かぶ、トマト、人参、じゃがいも)

ある日の夕食:タジン鍋、ピラフ、アボガドと海老、野菜のサラダ(ナス、かぶ、トマト、人参、じゃがいも)

ある日の昼食:羊肉のミートボール、野菜スープ、パン、オレンジジュース
朝食も卵のほかに、パンやクレープ、ホットケーキなど小麦粉を使ったものが食べきれないほど出てきて最初は驚きましたが、どこの宿もそれが定番だとわかりました。

ある日の朝食:薄焼き卵、パンケーキ、クレープ、パン、ジャム・はちみつ、バナナ&キウイ、オレンジジュース
飲み物はオレンジ100%ジュースがとっても美味しく、レストランでは毎回注文しました。太陽を浴びたモロッコのオレンジはとても甘く濃いです。そして(プルーンに似た)デーツ。日本では馴染みがありませんが、栄養価が非常に高く、モロッコの人は誰でもデーツを食べるそうです。自然の甘味がちょうどよく、リサーニの市場で何箱も買ってしまいました。市場は見て回るだけでも楽しかったです。肉屋の店頭にラクダの頭がぶら下がっててビックリ。ラクダの肉はどんな味なんでしょう・・。

リサーニの市場(肉屋)

リサーニの市場(青果屋)
治安については車移動でしたし、マラケシュやフェズの旧市街を歩くときはそれなりに用心したので特に不安に感じることはありませんでした。タクシーやバス、電車といった公共交通機関を使うことを考えれば、ハミドさんの車で移動できたことは、安全面や効率性からも非常に有難かったです。
唯一失敗したのが、SIMカードを買わなかったことです。データローミングでのネット利用を考えていたのですが、GPS(Google Map)以外はほとんど役に立ちませんでした。仕方なくホテルのwifiを利用しましたが、移動中はネットが使えず不便でした。事前に日本のキャリア(Docomo)にもデータローミングについて確認したのですが、今回なぜか上手くいきませんでした。
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モロッコというと砂漠や乾燥した大地をイメージしますが、マラケシュを南下すると3000メートルを超えるアトラス山脈がチュニジアまで伸びています。峠道から見上げた雪山は迫力があり、モロッコで雪を見るとは思いもよりませんでした。また、フェズからシャウエンに向かう途中にはヨーロッパの田園風景のような丘陵が広がり、日本の山景色と似た森林もありました。

今回の旅は12日間と決して長くはなかったですが、モロッコの多様な気候や土地を見て回り、現地の方から教えてもらうことも多く、とても貴重な経験をすることができました。オーダーメイドの旅なので自由度が高く、ストレスもほとんど感じませんでした。こうして考えると、ツアー代金はその価値に十分すぎるくらい見合うものだったと思います。思い切ってサハラ砂漠の風さんに連絡・相談して、本当に良かったです。改めまして、ありがとうございました!
