モロッコ体験談 春5月no.2|サハラ砂漠の風

「サハラ砂漠の風」体験談 5月 no.2

モロッコ旅行記:2014/5/18~2014/05/25 男一人旅

●はじめに
私は30代の会社員です。今回モロッコ旅行を思い立ったのは、以前某TV局番組で、女優さんによるモロッコ旅行番組を放映していたのを見たことと、モロッコ人の友人がいるということがきっかけとなります。
今まで海外は、仕事での中国(1年弱滞在)。観光では、クロアチア、スロベニア、韓国のみで、さらに海外一人旅はしたことがありませんでした。さらに英語力も全く自信が無いので、流石に厳しいかな~と思っていましたが、サハラ砂漠の風 ハミド&キョウコ様のホームページに出会い、サポートしていただける体制が整っておりましたので、テレビ番組で見たサハラ砂漠の壮大な眺め、朝日、夕日を是非見たいと思い、何より砂漠でビールを飲むと言う夢実現の為、今回のモロッコ一人旅を計画致しました。
サハラ砂漠の風 ハミド&キョウコ様には、マラケシュからサハラ砂漠へ行き、ワルザザードに戻ってくるというツアーをお願いいたしました。

5/18(日)出発日~19(月)モロッコ到着

成田空港より夜22時発のエミレーツ航空でドバイ経由でカサブランカへ
カサブランカからマラケシュへ電車で移動し、マラケシュのリアド「Riad Bahia Saram」に宿泊
リアドは結構大きな道沿いにあります。ボーイみたいな兄ちゃんは、「らくだはらくだ~」ばかり言っていましたので、「倍返しだ!」も教えてあげましたw
受付では手違いもあり、少々困ったのですが(バウチャーが無かった)、ハミドさんにTELしたところ初の会話であったにもかかわらず、たちどころに解決していただけました。
部屋は豪華とは言えませんでしたが、窓やシャワールームなどはリアドの雰囲気を出しており、中庭やロビーはとてもいい雰囲気でした。また屋上テラスの雰囲気が良く、朝食はそこで食べることが出来ます。

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5/20(火)

終日マラケシュ観光を行いました。革職人地区の見学(勝手に案内を始めたガイドにチップを請求されました。しかも途中から加わった男の分までw)
フナ広場近くのハマム(某○○の歩き方掲載)にてアカスリ&マッサージ体験、ミントティーを飲みながらフナ広場の夕焼けを鑑賞
フナ広場では一人で行動していると非常に絡まれます。
絡み方としては、遠くから声をかけてこちらが振り向いたら呼び止めるパターンが多いので絡まれるのが嫌な方は、イヤホンなどをして、相手の声に反応しないようにしておくといいかもしれませんw
もっとも、ここは絡まれてなんぼの場所なので、雰囲気を味わう意味でも絡まれたほうが良いと思います。
夜にハミドさんからリアドに翌日からのツアーに関するTELがありました。
初日からツアーというわけではなかったので、きちんと手配されているんだと言う安心感が凄くありました。

5/21(水) ツアー初日

マラケシュ⇒アトラス超え⇒アルガンオイル作り見学⇒Tizi-n-Tishka峠⇒Telouet Kasbah
⇒アイト・ベン・ハドゥ⇒昼食⇒ワルザザード⇒ダデスのホテル

朝食後リアドの屋上テラスでコーヒーを飲んでいるとドライバーの方が迎えに来てくれました。モハメッドさんという30代前半の方で、非常に親切で私の非常にへたくそな英語を一生懸命聞いてくれました。
朝の8時半からTOYOTAのランドクルーザーで一路アトラス山脈へ。山までの道は信号も無く(というよりモロッコでは殆ど信号を見なかった。)、快適なドライブです。途中、犬が飛び出してきたりもしましたが、30分ほどでアトラス山脈へ到着(ふもとに)
モハメッドさんは運転もとても上手でしたし、山道もいい感じのスピードで(日本では速いと感じるかもw)スイスイと登っていきます。ちょくちょく写真スポットで車を止めてくれますし、こちらが希望すれば止まってくれます。山登りの途中にアルガンオイルの販売所みたいなところに寄ってくれます。ここでは日本語で説明してくれるおばちゃんがいて、モハメッドさん曰く「Good Price」で買えるそうですし、さらに店員さんに口を利いてくれて値引きまでしてもらいました。食用オイル、化粧用品、ジャム、リップクリームなどが販売されています。小さいボトルで200MDHぐらいからだったです。

その後Tizi-n-Tishka峠に到着し、記念写真を撮りました。標高2000mということもあるので、暑さは無かったです。(5月中旬)
峠を過ぎると、わき道にそれTelouetKasbahという建物へ向かいます。この中にある壁などにはフェズの町で作られたモザイクタイルがありますが、とても綺麗です。また屋上からの眺めも本当にのどかな風景で癒されます。立ち寄ることをお勧めします。

その後はアイト・ベン・ハドゥへ向かいますが、観光後に食事か、食事後に観光かを選ばせてもらえました。観光はモハメッドさんとは別のガイドさんと一緒に周りました。アイト・ベン・ハドゥは映画の撮影なども行われる場所で、改めて私が解説する必要も無いと思いますが、本当に人類の宝と思えるような眺めでした。この場所はいつまでもこのままであり続けて欲しいと思います。

ワルザザード市内に入る前に映画のスタジオがあります。スフィンクスみたいな奴がありますので、わかると思います。市内でははじめて信号を見たような気がしますが、数もほとんどない為順調に進みます。
途中でローズウォーターが名産の村に立ち寄れます。バラの花が咲き乱れると言うわけではなかったですが、ちょこちょこバラの花飾りを持った人が道に立って、販売をしていました。私はトイレ休憩しただけでしたが。。。
5月下旬には(2014年だと5/23あたりから)お祭りがあるようで、会場の設営などをしていました。
途中の道で、ハミドさんとも会うことが出来ました。彼は別のお客さんをガイドしている途中で、10分くらいの時間でしたが、話をすることが出来ました。

そうこうしている内に本日のホテルに到着。ホテルは小高い丘の上にあり大きいです。部屋もダブルサイズのベッドが2つあり、一つは荷物置きにしてましたwここにも屋上テラスがあり、ダデスの街が

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一望できます。またプールがありますが、水深が1.6m以上ありそうでしたので、注意してくださいw

5/22(木)ツアー2日目

ホテル⇒トドラ渓谷⇒エルフード⇒ガイドさんの家で昼食⇒メルズーガエリア⇒ホテル
⇒ラクダに乗って砂漠へ⇒キャンプ地
ホテルで迎えた朝は結構涼しく12℃ほどでした。朝食後ガイドのモハメッドさんと合流し(ロビーまでお迎え)、トドラ渓谷へ。
途中で学校に行く途中の兄妹とお母さんを乗せてあげました。学校についてから写真を撮らせてもらおうと2人に飴をあげると、友達(?)が大集合して飴をみんなにせがまれましたw
谷についてからは自由に歩き回り、写真を撮ったり景色を眺めたりし、30分くらい自由行動でした。

エルフードへの道は壮大な眺めあり、小さな村ありとバラエティに富み飽きることはありませんでした。
途中で立ち寄った村の売店でお土産を買ったりして、モハメッドさんの地元であるエルフードに到着しました。モハメッドさんのお子さんや、姪っ子さん(?)から歓迎のキスを受けw、お昼をご馳走になりました。サラダ、ベルベルピザ、フルーツなどなど家庭的な料理で、ホテルの料理とは違った美味しさを味わえます。何より家庭的な雰囲気でモハメッドさんと食事でしたので、今までの食事よりとても美味しく感じました。

2時間ほど休憩して、いよいよメルズーガへ。私はメルズーガという村があるのだと思っていましたが、メルズーガという地域の名前のようです。この辺りになると道路は無く、砂利道(礫砂漠)をひたすら進むという感じでした。前の車の通った後に沿って進むような感じで、遠くには蜃気楼も見えました。

キャンプ地へ向かう前に到着したホテルからは、圧倒的な砂漠の風景が楽しめます。ホテルのすぐ前は全て砂・砂・砂で、これぞ「砂漠」という光景です。ホテルのスタッフさんには日本語を話せる人もいまして、久々の日本語を聞くことが出来ました。

そして夕方18時くらいになると、いよいよラクダに乗ります。ホテルから10分程度車で走り、ラクダの停車場?まで行きます。そこでラクダと対面ですが、1頭だけご機嫌斜めの子がいたようです。ですが、本当に気性はおとなしく怖いという感じはありません。乗り心地も揺れると聞いていたのですが、私はそんなには感じませんでした。ラクダの背に揺られ大砂丘を行くのは、異国情緒に溢れ、幻想的なものでした。都会の雑音もなく、風の音、ラクダの歩む音、とても神秘的な光景です。キャンプ地までは1時間ちょっとで到着します。

テントは想像以上に広く、設備も快適です。ベッド、電気、水道、シャワー、トイレと何不自由することは無いと思います。夕食までは自由行動です。あたりを散歩しましたが、砂が暖かく裸足が良いと思います。
夕食はホテルでの食事と変わらないような内容だと思います。牛肉と鶏肉、サラダ、など大変ボリュームがありますので注意が必要ですw
夕食後は、キャンプファイアーとベルベル音楽でひと時を過ごしました。
あっという間に時間は過ぎ24時ごろに就寝となりました。
夜中に星を見るために起きるのをお勧めします。
この光景は言葉では表せません。
今まで見たことの無い数の星を見ることが出来ると思います。
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5/23(金)ツアー3日目

キャンプ地⇒ラクダに乗ってホテルへ⇒往路より南の道を通ってN’KOBで昼食⇒
アンチアトラス山脈を越えてワルザザードへ⇒ホテル
朝5時半くらいに起床し、砂丘の上で朝日を見に行きました。キャンプ地には13人いましたが、砂丘の上まで上ったのは2人でした。山登り(?)は30分ほどですが、結構大変です。当然のことながら砂地のため、登る際には踏ん張りが効かないこともあります。かかとのある靴の方が登りやすいかもしれません。
頂上で15分ほど待っていると徐々に太陽が顔を出し始めました。太陽の光が空と砂漠を照らし、都会の日の出とは違う幻想的な風景です。まわりにはビルなどの建物が全く無く、ただただ砂漠が広がっており、その砂漠がだんだんと鮮やかな赤に染まり、本当に綺麗景色です。
山くだりは比較的楽で、滑り降りるような感じで5分ほどで降りれます。

その後朝食となりましたが、夕食の時と同様砂漠とは思えないほどの豪華さです。暖かいクレープみたいなものもありましたが、モロッコで食べた料理の中でもお気に入りの一品となりました。
朝食後荷物をまとめ、ホテルまでラクダで戻ります。この日は風が結構強かったのもあり肌寒い感じでした。長袖のパーカーを着ていましたが、それがあるのと無いのではかなり違うように感じました。やはり砂漠の朝は結構冷えるようです。
ラクダを降りると、ラクダ遣いの人がお土産になりそうなものを見せてくれました。恐らく手作りの水晶のような石で出来たラクダの置物や化石などです。

ホテルでは、シャワーを浴びることができました。そこでモハメッドさんを待ち、合流後ワルザザードへ向けて出発しました。
往路で通った道よりも南の道を西へ向けて進みます。この道路は結構悪路なのですが、本当にまっすぐな道が続いています。道路の脇には小さな石ばかりの礫砂漠が広がっておりますが、ところどころに木が生えていたり、ノマドのテントがあったりします。映画の撮影で使われたらしい有名な山がありましたが、私は何の映画かはわからなかったため残念でした。
※モロッコには映画のロケ地になった場所が結構あるようですので、事前にチェックしておくとよいかもしれません。

お昼はN’KOBという村でとりました。昼も夜もタジンを食べ続けていたのですが、このお店のタジンも美味しいです。ここで初めてモハメッドさんがお祈りをしているところを見ました。今まではずっと運転してくれていましたので、なかなか出来なかったのだと思います。日本人には馴染みの薄いイスラム教ですが、TVの報道のような危険な感じは全くしません。むしろ、モハメッドさんがよく言っていた「インシャラー」という言葉・・神の御心のままにって意味でしょうか・・がいい言葉だと思えました。
またモロッコに来たいと伝えると、「インシャラー」。家族が元気で良いですねと伝えると「インシャラー」。イスラム教の世界を垣間見たような気がしました。

昼食後はアンチアトラス越えとなります。途中でハート型に集まった岩や猫の目の形になった岩など、日本でいうハゲ山?を越えていきます。山の合間には切り立った崖や谷があり、初日にみたアトラス山脈とは違う景色です。
途中でザゴラから運んでいるというメロンとスイカのトラックからメロンを買い、休憩中に食べました。 非常に甘く、香りもよくザゴラの特産品という話も頷けました。
メロンを食べていると峠を越えている女学生?っぽい3人組がいて、またまた途中まで乗せて欲しいとの事。モハメッドさんは一応私にも相談してくれ、私も異存がないため快諾しました。聞く所によると車で1時間近くかかる道のりを歩いていたようでした。
女学生たちを降ろした後は、すぐにホテルに到着しました。
モロッコでの最後の夕食を食べた後、モハメッドさんからお土産としてベルベルの旗、お菓子を頂きました。
モハメッドさんとは3日間でしたが、本当に色々な話をし、出会えて本当に良かったと感じています。彼は私を「My Friend」と呼んでくれ、私も同じ呼び方を彼にしました。

5/24(土)最終日

朝6時には起床し、朝食をとりました。本当はまだ朝食の時間ではなかったのですが、ホテルの人が融通を利かせてくれたおかげです。
朝食後、モハメッドさんの車でワルザザード空港へ。この日も朝から天気が良く、朝日がとても綺麗でした。思えばモロッコに滞在していた期間に雨と遭遇したことはありませんでした。初日の夜は降ったようですが、朝には止んでおり、困ることはありませんでした。
空港に到着し、いよいよモハメッドさんとお別れです。彼なしでは今回の旅行は出来なかったですし、モロッコの良さも半分くらいしかわからなかったと思います。彼には感謝の言葉で一杯だったのですが、言葉に出来ないもどかしさばかりでもありました。彼は「インシャラー」という言葉で私の旅を締めくくってくれたのだとおもいます。
ホテルから空港へは10分程度でした。こじんまりとした小さな空港で、遠くにはテーブルのような山が見えていました。カサブランカまでは1時間程度で、途中のアトラス山脈にかかる雲が印象的でした。
カサブランカ空港ではハミドさんとも再開でき、しばらくの間話をしていました。日本へしばらく滞在するということで、日本での再開も約束してドバイ行きの飛行機に搭乗しました。
●総括して
今回のモロッコ旅行は自分の人生観を変えたものとなりました。物の豊かさという点では日本はモロッコと比べて比較にならないほど勝っていると思います。ですが、人の表情の明るさ、子供の笑顔のまぶしさなんかは、日本人より良いのでは?と思いました。
自然についてはメリハリのある国でした。日本は田舎に行くと山、山、山で緑一色という感じです。(これはこれで私は好きですが)ですが、モロッコは基本的に赤茶色、時々緑というような感じです。自然の持つ雄大さ、荒々しさというのはたっぷりと堪能できる国だと思います。
旅に馴れた方も、そうでない方も、モロッコを訪れることをお勧めいたします。
~費用~
航空券    ¥100,000程度(エミレーツ航空 ドバイ経由)
ホテル+ツアー+食事代など  ¥150,000程度(全日程のホテル、及び3日目以降の食費込み)
両替したお金(飲み物やお土産等に使用)¥ 40,000 (両替は¥60,000したが¥20,000は使用せずあまった)
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最後になりましたがサハラ砂漠の風 ハミド&キョウコ様、ガイドのモハメッドさんには本当にお世話になりました。つたない英語力であるにも関わらず無事に帰国できたのは3人のおかげです。次回の旅行の予定はありませんが、予定が立ちましたら、ぜひまたガイドをお願いしたいと思います。本当にありがとうございました。